改正「職業安全衛生法」(以下「職安法」)及び「パワハラ防止措置準則」(以下「準則」)は、従業員数の規模に応じて、企業に対して異なるパワハラ防止措置を講じる義務を課しています。従業員数の算定については、事業単位に雇用され、労働に従事して賃金を得ているすべての者がこれに含まれます。事業が異なる地域に分散している場合は、地域ごとに各単位が雇用する労働者数を個別に計算します(地域の事業単位の認定は、その責任者が一般的な経営管理権を有し、かつ職業安全衛生法上の労働災害予防義務を負っているか否かを原則的な判断基準とし、さらに独立した経理帳簿、独立した人事権、個別の統一企業番号、営利(営業)登記または工場登記の有無などの事項に基づき、労働検査機関が総合的に認定します)(準則第3条、労働部『職場ハラスメント防止措置指導マニュアル』(以下「マニュアル」という。)参照)。

一、従業員数が10人以上の企業:パワハラの申立窓口を設け、職場において公開掲示する必要があります。いわゆる「申立窓口」とは、パワハラ処理用の電子メール、専用郵便受け、専用電話、ファックス又はその他の指定する通信アプリ等を指します。いわゆる「公開掲示」は、書面、電子データの送信又はその他随時取得・確認できる方法により行うことができます(職安法第22-1条第2項第1号、準則第5条)。

二、従業員数が30人以上の企業:

  1. パワハラの申立窓口を設け、職場において公開掲示する必要があります。(従業員数が10人以上の企業と同様)
  2. パワハラ防止措置、申立て及び懲戒規範(以下「懲戒規範」)を策定し、職場において公開掲示する必要があります。この懲戒規範には、準則第6条第2項の各号に列挙された事項を規定し、専任部署を指定して統括して処理させる必要があります。(職安法第22-1条第2項第2号、準則第6条)
  3. 懲戒規範に基づき、パワハラ防止に関する教育訓練を実施する必要があります。さらに各階層の管理職、申立事件の調査、処理、協議の調整及び再審査の申立てを担当し又は関与する者には、別途コミュニケーションスキル、管理及び申立事件の処理等に関する教育訓練も実施する必要があります。(準則第6条第3項、第4項)
  4. パワハラの申立てを処理するため、申立処理単位を設置する必要があります。構成員は少なくとも3名とし、いずれの性別の比率も3分の1を下回ってはなりません。ただし、事業単位内部におけるいずれの性別の比率の制限や専門的見地からの考慮が必要な場合は、外部から関連する専門的背景を有する専門家や学者を招請して委員に充てることができます。(準則第9条第1項、マニュアル)

企業が職安法第22-1条第2項に基づくパワハラ防止措置を講じなかった場合、①期限内に改善するよう通知を受けたにもかかわらず、期限までに改善しなかったときは、主務官庁は新台湾ドル3万元以上75万元以下の過料を科します。②業務上疾病又は業務関連疾病が発生したときは、主務官庁は新台湾ドル5万元以上300万元以下の過料を科します。上記の事由により過料が科された場合、主務官庁は企業名、責任者の氏名、当該過料処分の処分日、違反条文及び過料の金額を公表します(職安法第49条第1項第2号)。

 

※注意事項:本稿で言及した職安法及び関連する「パワハラ防止措置準則」は、いずれも公告されており、2026年7月1日より施行されています。

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