台湾経済部智慧財産局はこのほど、長距離バス事業者が座席に平板ディスプレイを設置し乗客に映像・音声プラットフォームを利用させる件について、著作権に関する法律見解を公表した。同局の立場によれば、客運事業者が自ら映像・音声コンテンツをダウンロードまたは複製せず、ハードウェア設備を提供して乗客が自らインターネットに接続し視聴するにとどまり、かつ別途拡声装置等を設置して放送効果を拡大していない場合には、原則として著作利用行為に該当せず、事前に著作財産権者の許諾を得る必要はない。事業者が平板上にあらかじめリンクを設定し、乗客を特定の映像・音声サイトやデジタルニュースチャンネルに誘導する場合であっても、視聴行為が乗客自身の選択により個別に行われる限り、なお合法な範囲に属するものとされる。 

ただし、事業者が設定したリンクの指す先が侵害コンテンツ(例えば海賊版映像・音声サイト)であることを知りながら、なおこれを提供し公衆の利用に供した場合には、公開伝送権に関する共同侵害または幇助侵害の責任が成立する可能性がある。なお注意すべき点として、著作権は私権としての性質を有するため、個別の案件において実際に侵害が成立するか否かは、司法機関が具体的事実に基づき調査・認定を行う必要がある。 

 

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