台湾の経済部智慧財産局(日本の特許庁に相当。以下「智慧局」)は、既存の著作物のアカペラ歌唱や人工知能(AI)による創作物に関する、著作権法の適用基準について見解を示しています。台湾の著作権法は無方式主義(創作保護主義)を採用しており、盗作ではない「オリジナリティ」と一定水準の「創作性」を満たせば、登録なしで創作完了時から保護されます。同局によると、既存の楽曲や民俗創作であっても、自身によるアカペラ歌唱に原創性と創作性が認められれば、法的に保護される「実演」に該当する可能性があります。
また、既存の著作物を改変した「二次的著作物」は独立して保護される一方、無断で改変した場合は原著作物の権利侵害となり、民事および刑事責任を問われます。権利者が分からないという理由は、免責事由としては認められません。ただし、その違法性は当該二次的著作物自体が保護を受ける地位に影響を及ぼしません。
AIによる創作については、人間がAIをツールとして使い創意を投入した場合は、自然人に著作権が認められます。しかし、AIが演算機能により単独で完成させたものは、人間の精神的な関与がないため著作権は発生しません。このほか、「南無阿弥陀仏」のような短い名詞・標語は著作権の保護範囲に含まれず、歴史の古い仏教経文は著作財産権がすでに消滅して公共所有となっており、自由に利用できる旨も示されています。












