台湾国内に支店や工事現場等の固定的営業拠点を有する外国企業が、所得税申告において国外で発生した費用を計上する場合、従来の財政部の行政命令は本社所在地の会計士が監査した財務報告について、台湾の在外公館(中華民国駐外館処)による認証を受ける必要がありました。 

しかしながら、実務上、在外公館による認証手続は往々にして時間と手間を要するものであり、外国企業の税務コンプライアンスコストを増加させています。従って、財政部は2026年9月16日付行政命令(台財稅字第11500617350号令)により従来の財政部の行政命令を修正し、この在外公館での認証要件を撤廃しました。今後は、外国企業が台湾国内において設計、請負又はその他の工事に従事し、支店又は工事現場が所得税の申告を行う場合、又は外国本社が台湾国内において直接役務を提供し、台湾国内支店が所得税の申告を行う場合において、国外で発生した費用を計上するときは、本社所在地の適格な会計士が監査し、国外費用の計算・配賦等の情報が記載された財務報告を提示すれば足ります。 

本改正の背景として、財政部は①認証手続きが煩雑であること、②当該認証は書類の形式的効力を証明するに過ぎないこと、③会計士監査済みの財務報告で税務当局の審査に十分対応可能であることを挙げ、外国企業の税務コンプライアンスコストの軽減と国際投資に友好的な税務環境の整備を目的としています。 

本改正は、台湾で設計・工事請負・役務提供等を行い国外発生費用を計上する日系企業にとって、申告実務の負担軽減に直結する重要な変更です。該当する企業におかれては、社内の税務申告フローの見直しをお勧めいたします。 

弁護士等

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