電子渡航認証制度「JESTA」とは
2026年3月10日、「出入国管理及び難民認定法」(以下、「入管法」といいます)の一部改正案が閣議決定されました。今回の法改正で特に注目されているのは、2028年度に導入予定の電子渡航認証制度「JESTA(Japan Electronic System for Travel Authorization)」です。
JESTAとは、ビザ(査証)が免除されている国・地域からの短期滞在の外国人等を対象にした制度です。JESTAの運用開始後は、対象者は日本への渡航前にオンライン申請で認証を取得する必要があり、認証がなければ航空機等への搭乗や日本への入国ができなくなります。
同様の電子渡航認証制度はすでにアメリカ、オーストラリア、韓国などの多くの国で導入が進んでおり、JESTAもこうした諸外国の例を参考にしています。
台湾も、このビザ免除対象の国・地域に含まれています。早期に制度の内容を把握しておくことで、準備がスムーズになります。
JESTA創設の目的
JESTA創設の目的として、政府は次の2点を挙げています。
1つ目は、「出入国管理の厳格化」です。ビザ免除対象国・地域からの観光等を目的とする短期滞在者は、査証審査を受けずに日本に入国できます。現行制度では、これらの国・地域から不法残留等を目的とする外国人が来日しても、事前に入国を防ぐことは困難でした。JESTAの導入後は、主務官庁による認証を通して、より厳格な出入国管理を実現しようとしています。
2つ目は、「入国手続きの円滑化」です。法務省の資料によれば、2025年の外国人の新規入国者数は過去最高の約3,918万⼈を記録しています。それに伴い、入国審査の待ち時間の長時間化が課題になっています。JESTAの導入により、自動ゲートの活用など、手続きの円滑化が期待されています。
JESTA導入後の手続き
JESTA導入後の具体的な手続きの概要は、以下のとおりです(ビザ免除対象者で、短期滞在予定の外国⼈の場合)。
認証を要する外国人は、来日前に主務官庁である「出入国在留管理庁」に所定の情報をオンラインで提出し、手数料を支払います。同庁が提供された情報を審査し、認証の可否を判断します。
次に、空港等でのチェックイン時には、航空会社等の運送事業者が予約者の氏名等を出入国在留管理庁へ報告し、同庁から運送事業者に予約者の認証の有無が通知されます。認証がある場合は航空券等を発行できます。一方、認証がない場合は、同法は運送事業者に「運送禁止義務」を課しているため、その者を搭乗させることができません。
日本到着後は、パスポートへの上陸許可の証印が省略され、自動ゲートを利用できるなど、手続きが現在よりもスムーズになる予定です。
この制度を含む入管法の一部改正案は、現在国会で審議中です。政府は2028年のJESTA運用開始を目指しており、今後の動向が注目されます。
(参考)
法務省「出⼊国管理及び難⺠認定法及び出⼊国管理及び難⺠認定法第⼆条第五号ロの旅券を所持する外国⼈の上陸 申請の特例に関する法律の⼀部を改正する法律案【概要】」(2026年3月19日取得,https://www.moj.go.jp/isa/content/001457911.pdf)


















