最近、知的財産及び商事裁判所は、取締役の解任を請求する案件について、ある判決を下しました(知的財産及び商事裁判所2023年度商訴字第42号民事判決)。その中で、出席した株主は、招集手続または決議の方法についてその場で異議を述べなければ、株主総会決議の取消しを訴え提起することはできないと判断しました。かつ、いわゆる「異議」とは、単に株主総会の招集手続または決議の方法が違法であると包括的に述べることでは足りず、違法の原因または瑕疵を具体的に指摘する必要があるとしています。

同案件において、法人株主は、会社が取締役改選案において亡くなった株主の相続人全員に通知しなかったため、招集手続は違法であると主張しました。また、一部の株式は名義借り登記であり、相続人全員の同意を得てはじめて株主権を行使できると主張しました。しかし、裁判所は、当該法人株主が会議当日に招集、採決または票の計算などの具体的な手続について、その場で明確に異議を提出していなかったため、事後に取消しを提起するための要件を満たしていないと認定しました。

この点について、裁判所は、異議制度は二つの機能を有すると指摘しました。第一に、株主自身の権益を保障すること。第二に、会議の進行中に会社へ手続上の瑕疵が存在する可能性を即時に注意喚起し、会社が直ちに調整または決議を停止できるようにし、事後覆されることによる法的な関係の不安定化を回避することです。

他方で、裁判所はまた、上場会社による株主総会の招集通知は、集中保管事業が通知する株式所有者名簿に基づき通知するだけで適法であると認定しました。そしてこれに基づき、当該案件における株主総会の開催通知は、株式事務を処理する株式事務代行機関に委託して株主名簿に記載の株主に対し株主総会通知書が送付されており、法令または定款に違反していないと認定しました。

総じて言えば、本判決は以下の点を改めて注意喚起するものです。

  1. 出席した株主は、株主総会において違法の原因または瑕疵を具体的に指摘しなかった場合、事後、会社法第189条の規定に基づき決議の取消しを訴え提起することはできません。
  2. 上場会社による株主総会の招集通知は、集中保管事業が通知する株式所有者名簿に基づき通知するだけで適法となります。

企業が株主総会を招集する際には、株主の異議内容を完全に記録することが望ましく、異議を申し立てる株主は、会議中に即時に違法の原因または瑕疵を指摘し、もって権利を確保すべきことを提言します。

弁護士等

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