労働者の作業場所における有害物質への暴露リスクを使用者が的確に把握できるよう促し、労働者の健康保護を徹底するため、台湾労働部は2026年6月12日、「労働者作業環境監測実施弁法(中国語:勞工作業環境監測實施辦法)」を改正して公布しました。今回の改正では、監測項目の拡充および監測の計画・実施品質の強化に加え、企業の自主管理審査制度が新たに導入されており、職業病の予防および作業環境改善のための重要な根拠として位置づけられています。改正の重点は以下のとおりです。
- 監測項目の拡充および監測管理の強化:1-ブロモプロパン、ホルムアルデヒド、エチレンオキシドなど13項目の有害化学物質を新たに定期監測の対象に追加しました。また、鋳造業や人造石加工業などの高リスク業種については、結晶質遊離二酸化ケイ素の濃度監測を追加し、珪肺症などの職業病の発生を予防します。さらに、監測結果が許容暴露基準以上であった場合、監測頻度を従来の6か月ごとから3か月ごとに短縮し、事業者が速やかに作業環境を改善するよう促します。
- 暴露評価の実効性の確保:監測対象、採取数量および頻度等の事項を明確に公告し、サンプル数の代表性を確保するとともに、使用者に対して適切な採取戦略および統計分析手法を活用するよう求め、労働者の実際の暴露状況を正確に把握することとします。
- 専門人員の参加拡大:監測評価チームを設置して監測計画を策定することが求められる事業者の規模について、従業員数500人以上という基準を300人以上に引き下げ、職業衛生技師等の専門人員の参加を拡大することで、事業者の監測計画および暴露評価の質の向上を支援します。
- 企業の自主管理の促進:作業環境監測制度が整備されており、管理成果が良好で長期的な暴露リスクが低いと認められる事業者については、中央主務機関の審査を経たうえで監測頻度を適宜調整できることとし、企業が引き続き資源を投じて自主監測管理を強化するよう促します。
- 監測機関の管理強化:監測機関が通常の作業場所または高暴露作業場所を意図的に回避して監測を実施した場合は、法に基づき処罰されることを明定しました。また、労働検査機関が専門団体に審査業務を委託できる権限を拡大し、監測の品質および信頼性の向上を図ります。
なお、新たに追加された監測項目、暴露評価制度および監測管理成果審査制度等の関連整備には、使用者、監測機関および専門の関係者に十分な準備期間を確保する必要があるため、今回の改正の一部規定は2027年1月1日より施行されます。















