台湾立法院は2026年1月30日、「住宅法」改正案を三読可決しました。本改正は、近年の社会住宅制度における重要な転換点であり、従来の経済的・社会的弱者への居住保障に加え、婚姻・子育て世帯を明確に制度上位置づけた点に大きな意義があります。住宅政策は単なる社会福祉施策にとどまらず、人口減少対策や家族形成支援を担う政策手段へと拡張されつつあります。
改正法では、社会住宅のうち少なくとも20%を、新婚2年以内または未成年の子を有する家庭に賃貸することが義務づけられました。一方で、従来どおり40%以上は経済的・社会的弱者向けとされており、限られた住宅資源の中で、各対象層をどのように調整・配分するかが、今後の運用上の重要な論点となります。
供給面では、マスターリース方式(中国語:包租代管方式)を社会住宅の主要な供給源と位置づけ、各年度計画戸数の50%を原則としたうえ、一括借上げに対する補助額は管理代行の2.5倍以上と規定されました。これは、財政的インセンティブを通じて民間住宅の活用を促し、公的住宅の供給を補完しようとする立法的な判断といえます。
さらに、全国統一の申請登録プラットフォームの整備や、物件のタイプ・築年数別における賃料の中央値情報の定期的な公表義務を定め、賃貸住宅市場の透明化と健全化を図っています。本改正により、社会住宅は「救済的福祉」から「構造的政策手段」へと進化し、その実効性は今後の制度運用に委ねられています。














